カヤック漕ぎながらクジラが見れる場所~小笠原!
日本全国で野生のクジラに逢える場所は、何か所かあります。
沖縄・座間味や北海道・知床、鹿児島の奄美大島や和歌山・串本などなど。
海外に比べても、海に囲まれている日本はクジラに出会える場所が多いと思います。
そんな中でも、私が自信を持ってお勧めする場所、
それは、小笠原諸島の父島・母島です。
東京から南に1000キロ
おがさわら丸という船のみの移動手段で、要する時間は片道24時間。
遊びに行こうと思っても、最低でも5泊6日必要とする小笠原の旅は、
決して気軽に行ける場所ではありません。
ただし、そんな辺鄙で行きづらい場所にこそ、素晴らしい自然があるわけです。
今回ご紹介するのは
小笠原のザトウクジラのホエールウオッチングについてです。
もちろん、カヤッカーとしての目線でお話していきます。
小笠原諸島はザトウクジラの繁殖海域で、
12月下旬ごろから小笠原諸島へ回遊してきます。
特に1月中旬から3月中旬にかけて多く見ることが出来ます。つまりベストシーズンです。
4月にはいると少しずつクジラはアリューシャン列島の方へと帰っていきます。
5月上旬には、頑張って探しても見つけられないことがあり、ホエールウオッチングシーズンの終わりとなります。
では、どのくらい多く見られるのか。
よくお客様から確率やら頭数を聞かれることが多いのですが、
ベストシーズンであれば、
「探さなくても、視界にクジラが入ってくるレベル」です。
海を眺めていたら、クジラの呼吸(ブロー)が見つけられます。
本土で例えるならば、
空を見上げていたら、スズメやハトやカラスが見つけられるような感じです。
クジラを探そうとしなくても、目に入るレベルなのです。
それが成り立つのは、まず相当数のクジラの数がなければ成り立ちませんよね。
もう島のまわりにはそこら中にいるわけです。
さらに、どのくらいの距離か?
ソルマルでは小笠原の自主ルールを守りながらウオッチングしております。
自主ルール(カヤックを含めた20t未満の小型船の場合)
・クジラから300m以内を減速水域とする
・クジラから100m以内を侵入禁止水域とする。
・ただしマッコウクジラについては50m
・クジラの進路や行動を妨げないようにする
他の地域では、ザトウクジラとスイムができる場所がありますが、
小笠原では自主ルールを守っているガイド業者は行っていません。
自主ルールのとおり、クジラから100m以内は進入禁止水域となります。
ただ、エンジンを止める・漕ぐのを止めて、水面を漂っている間に、クジラから近づいてくることがあります。
クジラたちが自分たちで泳ぐルートを決めているので、
個体によってはカヤックに興味をもち、10m以内まで近づいてくることもあります。
小笠原の多くのガイド業者が自主ルールを守り、クジラ達を追いかけないということがクジラにも伝わってきているのか、
近年、多くのクジラが浅瀬に近づいたり、船やカヤックに寄って来ることが多く見られます。
幸運であれば、カヤックを漕いでいる足元を通りすぎたり、
ちょこっと水面からクジラが顔をだしてきます。
カヤックは水面に腰をおろした状態なので、とても目線が低いです。
そしてエンジン音がないため、彼らの呼吸音が聞こえ、ブローはとても大きく見えます。
ホエールウオッチングのひとつの手段として、カヤックもぜひご検討ください☆
きっと忘れらない体験になるでしょう!