『クジラとカヤック』

カヤックを漕ぎながらクジラを眺める

小笠原の冬はお天道様のご機嫌が長続きしません。
とくに海に関しては北風が強く吹き、波・ウネリがあり、カヤックを漕ぎだすには気持ちよくない(むしろ修行!?)という日が多くなります。
そんな中でも、もちろん穏やかな日があります。
個人的な感覚でいうと、3日悪くなって2日良いリズムでしょうか。

穏やかな海況の時は、
カヤックを経験したことがあるお客様と一緒に漕ぎだして、ザトウクジラを見にいきます。

ザトウクジラは毎年12月末から5月初旬くらいまでに小笠原に帰ってきます。
ザトウクジラは、体長13mから15m・体重約30トンにもなる哺乳動物です。
胸ビレが長く、体長の約3分の1の長さからなり、尾ビレの幅も体長の約3分の1ほどあります。

上の動画を撮った場所まで、浜から漕ぎだして10分です。

世界でも多くの場所でイルカやクジラに会えることが出来ます。
こと、カヤックでホエールウオッチングをする!ことに注目すると、
世界を見渡しても、こんなにお手軽に会える場所は極めて珍しいです。

小笠原を超える場所としてはカナダやアラスカの国立公園内のビーチからカヤックを出発すると、たしかにすぐに会えます。
ただその出発地まで行くのに、かなり時間(空港や港から遠い)がかかります。
父島では、東京竹芝から出発したおがさわら丸が父島に下船し、そのまま海に漕ぎだして10分でクジラに会えるでしょう。

私たちの生活圏とクジラたちの距離が近い、手軽に会いに行けることが、小笠原のホエールウオッチングのすごいポイントだと思います。

これからが最もクジラの頭数が増える時期です。

どうぞ、カヤック乗りの方、
冬の父島で極上のカヤック時間を過ごして下さい。
きっと人生で忘れられない時間になると思います。